株式会社 データ・デザイン Artec3D|ハンディ型スマート3Dスキャナ

CASESTUDY 導入事例

工業デザイン&製造Artec EvaArtec Space Spider

ヘリコプターのカスタマイズ

テックストレーキ株式会社

2021.07.13 更新

Artec EVA・Space Spiderでリバースエンジニアリング !
複雑な形状も正確に取得し、設計効率が大幅向上


警察や報道、ドクターヘリなどその機動力から多様な現場で活躍する「ヘリコプター」。テックストレーキ株式会社は、3Dスキャナー「Artec EVA」、「Artec Space Spider」を用いたリバースエンジニアリングで、航空機の特別装備品の設計、製造を一貫して行うことができるエンジニアリング企業だ。今回はヘリコプターのカスタマイズについて、代表取締役である引地正和氏にお話をうかがった。

「特に警察、救助隊や国土地理院などの公共事業向けのカスタマイズを行っています。ヘリコプターの特別装備品(マウント、ラック、治具等)は一品もので、現物の3Dスキャンは必須です。」

従来の方法では機体曲面を石膏で型取りし、ノギスなどのハンドツールで計測していたため、1部品の製作におよそ1か月かかっていた。戻り作業がある場合、2-3か月かかることもある。 Artec EVA、Space Spider導入後、工数は安定して2週間程度となっており、作業効率が大幅に向上した。また、3Dスキャナ-を導入することにより、正確な形状取得が可能となった。
「従来の工法と比べると精度がmm単位からサブミリ台まで向上しました。そのため、戻り作業が極限まで削減でき、結果的にトータル工数を大幅に短縮できました。また、大物品に関しては、EvaとSpace Spiderのデータを合成することにより、さらに正確性が上がりました。製造工程では、3Dプリンターを組み合わせることでさらに時間を短縮できています。」
また、現場での作業性も大きく改善されたという。「EvaとSpace Spiderは持ち運びの利便性が高く、場所を選ばず、これまで計測が困難であった狭い場所でもスキャンができ、最高にいいパフォーマンスを示しています。」


狭所でのスキャンも可能になった

カメラとマウント治具

現在の工程は、Evaで全体をスキャン、詳細部はSpace Spiderを使用して各データの合成を行っている。その全体データをGeomagic DesignXで3DCADデータ化し、Solidworksを使用して、特別装備品の設計を行っている。製造においては切削加工や、最近では金属3Dプリンター、樹脂3Dプリンターで部品を造形している。一品一品手作業で測定していたものが、完全なデジタル化が可能となった。
今後の展望としては、「橋脚などの大型の案件が増えてきており、Artec Rayを導入したいと考えています。RayとEVAのデータ合成をテストしたところ、非常に綺麗なメッシュデータとなり、満足しています。複数のスキャナをArtec Studioで扱える作業性もいいですね。ゆくゆくはRay+EVA+Space Spiderのデータを融合させて活用してみたいです。」

テックストレーキ社は3Dスキャニングサービスやリバースエンジニアリングサービスも行っている。そのスキャニング依頼は航空機関係にとどまらず、自動車関連などの一般製造業、建築、文化財や伝統工芸品のデジタルデータ化まで多岐に渡る。今後もArtec EVA、Space Spiderを活用し、様々なデジタル課題へ挑戦していく。



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