CASESTUDY 導入事例
工業デザイン&製造Artec Leo
F3レーシングカーの性能をArtec Leoで向上
2020.07.05 更新
Dallara F399 / 01などのレースカーは、モーター、フレーム、そしてマシン使用される素材はすべて、モータースポーツの技術的規制に準拠しながら、パフォーマンスを向上させるために飛躍的に進歩しました。
実際に何年にもわたってレースカーエンジニアリングですでに行われた、驚くべき画期的な進歩により、さらなる改善の余地はほとんどないかのように見えます。少なくとも、膨大な量の資金と時間を費やさない限り、ありえないでしょう。さらに改善しパフォーマンスの向上を図りたい場合、何ができるでしょうか?ウェールズ・トリニティ・セント・デイビッド大学(UWTSD)の大学院で工学生であるジョン・ヒューズ(John Hughes)さんは、「空気力学」という答えにたどり着きました。
ジョンさんのチームは手動測定ツールを使用してF3の寸法を取得していましたが、その結果は時間がかかる上に精度が欠けていました。彼らは当然、より良い測定値をより早く取得するための、信頼できる方法が必要であるという結論に達しました。これは 3Dスキャン技術 のアイディアが彼らの視野に入った背景にありました。最初は3Dスキャンの基本的な方法を試して、作業ができるCADモデルを取得しましたが、それでも十分な精度ではありませんでした。彼らはプロの3Dスキャンソリューションについて知ったとたん、英国に本拠を置くArtec 3DのアンバサダーであるCentral Scanning社に連絡し、必要な結果が得られることを望みました。真新しい3DスキャナのArtec Leoで最初のスキャンを見た瞬間、ジョンさんは正しい決断をしたんだと確信しました。「キャプチャされたものを見ると、以前に見たものと比較して、詳細の量は他と比べ物になりませんでした。過去に生産されたものを実際に見たことがあったので、それは驚きでした」と彼は言いました。
Central Scanning社のニック・ゴッドフリー(Nick Godfrey)氏とトム・ホワイト (Tom White)氏は、当面のタスクを事前に分析しており、Artec Leoがその仕事に最適なツールになると結論付けました。「Leoは、中規模から大型のオブジェクトを非常に迅速にキャプチャできます。事前に準備をする必要はなく、スキャンは現場で直接行うことができます。」とニック氏は言います。「スキャナは完全に自律型です。つまり、動きを制限するケーブルやコンピューターがスキャナに接続されていないのです。他の3Dスキャンソリューションよりも簡単に、事実上すべてをキャプチャできます。」
Leoには、独自の電池やスキャンをリアルタイムで表示するタッチスクリーンが搭載されており、データをメモリカードに保存して、後でコンピューターに転送することができます。トム氏は余分な器具を必要とせずに、UWTSDモーターショップでDallara をスキャンしました。車全体のスキャンにかかった総時間は2時間未満でした。スキャンデータはArtec Studioで1日で処理され、完全なCADモデルが数日後にジョンさんに送信されました。
空気力学の分野では、設計のミリ単位の変更が、長い道のりになってしまうことに注意することが重要です。Artec Leoは、毎秒300万ポイントという驚異的なデータキャプチャ率を誇り、リアルタイムの3D処理が画面に直接表示されます。ジョンさんは、車全体の形状を最高の精度でデジタルスキャンすることにより、Ansysのソフトウェアでより優れた流体力学(CFD)シミュレーションを実行できます。そして、最も現実的な3Dモデルから車の空力プロファイルを微調整するためのすべてのオプションも分析できます。