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Freeform/FreeformPlus/Sculptの違い
GeomagicFreeformには上位ソフトとなるGeomagicFreeformPlusと、コストパフォーマンスを重視したGeomagicSculptが存在しています。どのソフトも専用のデバイスを使用したモデリングソフトという点に変わりはありません。ではこの3つのソフトは一体何が違うのでしょうか?
大きな違いとして以下が挙げられます。
・機能の数が異なる
・専用の機能が搭載されている(FreeformPlus)
今回は3つのソフトの違いを見ていきたいと思います。
機能の数について
一つ目の違いは機能数です。一例として、各ソフトの「クレイの装飾」グループを見てみます。
左から順にSculpt/Freeform/FreeformPlusです。
一番左のSculptについては名称が異なっていますが、FreeformおよびPlusと同じ機能グループです。
特にSculptとそれ以外については違いが一目瞭然です。次はさらに詳しく機能の有無を見ていきます。
Sculpt:塗った部分のエンボス/画像でエンボス/カーブ内を画像でエンボス/カーブに沿って画像でエンボス/ピースを要素に沿ってコピー&ペースト※/ピースを手動でコピー&ペースト※/ラティス構造の作成※※/ペイント※
Freeform:リッジ/フィレットの追加/面取り/カーブ内をエンボス/スケッチ内をエンボス/塗った部分のエンボス/画像でエンボス/カーブ内を画像でエンボス/カーブに沿って画像でエンボス/ラティス構造の作成/グラデーションカラーの生成
FreeformPlus:リッジ/フィレットの追加/面取り/カーブ内をエンボス/スケッチ内をエンボス/塗った部分のエンボス/画像でエンボス/カーブ内を画像でエンボス/カーブに沿って画像でエンボス/ラティス構造の作成/グラデーションカラーの生成/エンボス画像生成
(Sculptで「※」が付いている機能は、FreeformとPlusでは他の機能グループに搭載されています。)
(Sculptのラティス構造の作成※※は、FreeformとPlusと異なり使用可能な設定が制限されています。)
緑はSculptには無い機能、青はFreeformPlusのみの機能です。
これ以外にもSculptにはロフトやスイープ機能が無いなど、他の2つのソフトに比べて作りたい形状によってはモデリングの工数が増える、または作成自体が難しくなってしまう可能性があります。
ロフトとスイープはSculptには搭載されていません。
ただし他のソフトで作成したデータの装飾やスキャンデータと組み合わせる場合、単純なマスコットキャラクターのモデルの作成など、Sculpt内の機能で問題無く完結できる作業も多くあります。
上の図のモデルは基本形状や引っ張るなど最低限の機能でモデリングしているため、Sculptでも作ることができます。
FreeformPlus専用の機能
FreeformとFreeformPlusの差異として一番大きいのは、FreeformPlusにしかない機能が複数存在するという点です。
具体的には金型作成支援機能、マクロ作成機能、Parasolidの読み込みと出力、DICOMデータ(CT/MRIの画像データ)の読み込みは、FreeformPlus専用です。
基本的なモデリング機能はFreeformとほとんど変わりませんが、上記のようにFreeformでは扱えないデータを読み込めたり、Freeformでは作成が難しい複雑な面の型を作成することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?以上の違いを使用目的別に簡単にまとめてみます。
■Geomagic Sculpt
コストパフォーマンスを重視したい/手持ちのソフトで作成したデータと組み合わせるため、最低限の機能のみが欲しい
■Geomagic Freeform
スタンダードなエディションを導入したい/将来的にSculptの機能では物足りなくなる可能性がある/複雑な面の金型作成やDICOMデータの読み込みは不要
■Geomagic FreeformPlus
複雑な形状の金型を作成したい/MRI・CTからスキャンしたDICOMデータを活用したい/繰り返し作業が多く、一部の作業を自動化したい
Freeformの選定にお悩みの方は、ぜひ本記事も参考にしてみてください。また弊社ではデモンストレーションも受け付けているため、各ソフトの違いを実際に確かめてみたいという方はお気軽にお問い合わせください。