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ウェビナーキャンペーン@京都国際マンガミュージアム様
※本記事は2022/11/15に開催された兵庫県福崎町役場様事例紹介ウェビナーのキャンペーン内容です。
2023年2月、京都国際マンガミュージアム様にてスキャンサービスを実施いたしました。
今回のキャンペーンにあたり、イベントを開催していていたマンガミュージアム様の荒俣館長やコスプレイヤーさんにお集まりいただき、スキャンとデータ化、また一部データについては3Dプリンターでの造形を実施しています。
本記事ではスキャンデータをどのように修正したかを中心に、Freeformでの作業内容を紹介いたします。
スキャンデータ
修正したデータ
GeomagicFreeformでの修正
実際にスキャンさせていただいたのは下図のような衣装になります。薄い布や非常に微細な装飾、体に隠れてしまっている形状など物理的にスキャンができない部分があるため、Freeformで補完してデータを出力します。
荒俣館長には通常のポーズとコマネチポーズの2種類スキャンさせていただいています。
今回はその中でも3点のスキャンデータの編集について紹介していきます。
その1:荒俣館長のスキャンデータ
まず1点目は荒俣館長のスキャンデータ(通常バージョン)です。
左2つ:スキャンデータ 右2つ:修正後のデータ
裾内部や衣装の内側を補完し、薄い部分などを厚み付け、または埋めていきます。
またスキャナー附属のソフトでメッシュ化する際に穴埋めをしてもらった部分についてはスムージング機能を使用して、埋まった部分を綺麗にしていきます。
裾内側の輪郭を描いて立体化し、スキャンデータから立体化した形状を引き抜きます。
穴埋め部分についてはスムージングで綺麗にします。
その2:黒機ひつじさんのスキャンデータ
2点目はコスプレイヤー黒機ひつじさんのスキャンデータです。
左2つ:スキャンデータ 右2つ:修正後のデータ
スカートの骨組み部分が細いため、3Dプリンターで造形したあとこの部分が割れたり壊れたりしないよう、骨組みの部分にスカートを組み込む形で修正しています。このスカート部分の修正はFreeformPlus専用の機能で行っていますが、Freeformでも他の機能を組み合わせることで作成可能です。
骨組みを囲むように線を引いて面を作成します。作成した面に厚みを付け、骨組みと合成します。
その3:蘭陵亭子梅さんのスキャンデータ
3点目は蘭陵亭子梅さんのスキャンデータです。
左:スキャンデータ 右:修正後のデータ
こちらは髪の毛の形状が欠けてしまっているため、スキャン時の写真と残っている部分のデータを参考に髪のモデルを作り補完しています。
(完成モデルと写真を比較するとかなり異なっている気がします。。。)
3Dカーブに沿ってモデルを作る機能で束を何本か作り、合成して隙間を埋めてスムージング処理を行います。
こちらは参考にさせていただいたスキャン時の写真です。
最後に
いかがでしたでしょうか?以上がFreeformでの作業内容の簡単な紹介でした。人物フィギュアの作成時にご覧いただくのはスキャンや造形後のモデルがほとんどかと思いますが、その間にはこのような作業も行われています。またFreeformはモデリングソフトウェアのため、0から自分でモデルを作ることもできます。
スキャンデータをプリンターで活用したいと考えている方、プリンター用のデータ作成ツールを持っていない方、CADで作れない有機形状モデルを作成したい方など、この記事が参考になればと思います。
おまけ:その他の修正データなど
コマネチバージョンの荒俣館長のスキャンデータ&修正後のデータです。
コスプレイヤー唐沢屋戯画さんのスキャンデータ&修正後のデータです。
スキャンデータは色付きで出力できます。今回はFreeformでモデルを編集してしまっているため、
Freeformで修正したデータをスキャナー側のソフトに読み込みテクスチャを追加し、その後Zbrushにて
データを補完した場所の色を修正しています。
一番最初に造形した荒俣館長のモデルはサイズが小さかったため、テスト造形用のサンプルとして福崎町役場様のテスト造形用のサンプルと共にデスクに並んでいます。