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12/20(火)|Markforged専用解析シミュレーションソフトのリリース
Markforged(マークフォージド)社は、2022年4月に”Teton Simulation Software”を買収し、Markforged専用の解析シミュレーションソフトをリリースしました。このシミュレーションソフトは、Markforgedの専用スライスソフト”Eiger”上で起動し、パーツの強度や剛性を仮想的にテストする事ができます。
■誰が使用できますか?
Markforgedを使用しているお客様であればだれでも使用する事が可能です。現在は、無料試用版となっている為、無償で使用が可能ですが、2023年4月には有償のサブスクリプションサービスとして提供されます。(金額に関しては現在未定となっております。)
■シミュレーションソフトを導入するメリット
治工具や最終製品を3Dプリンタで造形する場合、そのパーツの強度や性能に対して担保や信頼性が必要になってきます。通常、こういった信頼性を得る為には、過剰な補強材を充填したり、実際に造形物をテストする必要がありますが、シミュレーションソフトを使用する事で、必要最低限の補強材の量を提案してくれるため、オーバースペックになる事を防いでくれます。
Markforgedのシミュレーションソフトは、シンプルですが、Markforgedで造形する際に必要な情報はすべて算出してくれます。
固定されるアンカーを指定し、力が加わる方向や強さを指定します。
最終的に安全性重視のパラメータにするのか、コスト重視にするのか、シミュレーションソフトはいくつか候補を提案してくれます。通常何回もテストをするシーンをソフト上でシミュレーションしてくれるため、コストも工数も大きく削減する事が可能です。
■事例
車両部品を製作するメーカーである”Larsen Motorsports”社( https://www.lmsjets.com/ )は、Markforgedのシミュレーションソフトを使用してレース用車両のステアリングホイール(ハンドル)を作成しました。ハンドルは、言うまでも無くドライバーの安全性やパフォーマンスを左右する重要なパーツであり、従来はアルミを使用しておりましたが、部品到着まで1週間から1か月程度かかり、レース部品は何度もトライアンドエラーを繰り返すため、非常に時間とお金がかかっておりました。そのアルミの代替として、MarkforgedのOnyx(オニキス)とCarbonFiber(カーボンファイバー)で部品を製作しました。
「これまでの反復作業をシミュレーションソフトでテストする事が出来る為、10個の異なるパーツを造形する必要がありません。すべてソフト上で計算が出来るようになりました。」
—Brian Tocci氏 Operation Director, Larsen MotorSports社