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コラム 2021.09.29 更新

PLA vs ABS vs ナイロン

PLA vs ABS vs ナイロン

PLA/ABS/ナイロンは、3Dプリンタの材料として良く使用される素材で、3Dプリンタを使用した事がある方であれば必ず知っている材料です。安いものだと、1スプールあたり2000円程から購入可能で、3Dプリンタの材料の中で最も手ごろな価格です。
殆どの人は、PLAとABSのどちらがいいのかを議題に上げますが、最近ではナイロンも違う特性を持っている為、第三の刺客として名乗りをあげています。

今回取り上げる、3種の素材は「熱可塑性樹脂」と言われるプラスチック材料です。
PLAはABSに比べて強度と剛性に優れていますが、耐熱性が低い為、ホビー用途で使われる事が多いです。ABSは強度が低く、剛性も低いですが、丈夫で軽量な為、試作用途に適したプラスチック材料ともいわれています。
一方ナイロンは、柔軟性のあるプラスチックで、PLAやABSに比べて耐薬品性や靭性に優れていますが、強度はそれらよりも劣ります。

この記事では、PLA/ABS/ナイロンを比較し、これらの熱可塑性樹脂がどのように、製造業に活用されているのかをご紹介させて頂きます。

PLA(ポリ乳酸) – polylactic acid –


PLAとABS、ナイロンの三種類の中で、PLAは一番耐熱性が低いです。
PLAはABSやナイロンよりも高い強度と剛性を持ち、使い勝手の良いプラスチック材料です。溶融温度が低く、反りが少ないPLAは、造形の品質を向上させ、失敗が少ない簡単な素材の一つです。しかし、融点が低いため、50℃以上になると剛性と強度が失われてしまいます。また、PLAは脆いため、耐久や耐衝撃には弱いパーツになってしまいます。
PLAはこれら3つのプラスチックの中で最も強度が高いが、耐薬品性や耐熱性、耐久性が低いため、ほとんどホビー用途にしか使われておりません。

ABS – Acrylonitrile/Butadiene/Styrene –


ABSは、PLAよりも弱く剛性が低いものの、より強靭で軽量なプラスチック材料ですので、ホビー用途を超えて、様々な用途で使用されております。ABSは、PLAに比べて耐久性がやや高く、約25%の軽量化を実現し、4倍の耐衝撃性を持っています。ABSはPLAよりも耐熱性が高く、反りやすいため、プリントの成功率は若干劣ります。ABSは、決して熱に強いプラスチックではありませんが、PLAやナイロンに比べて荷重たわみ温度が優れています。PLAに比べて耐久性が向上したことで、ABSは試作品や最終製品など、より実用的な用途に使用されています。

ナイロン – Polyamide –


ナイロンは、PLAやABSに比べて強度や剛性が低いですが、柔軟性があるため、他の2つのプラスチックよりもはるかに強靭で、耐衝撃性はABSの10倍あります。また、ナイロンは耐薬品性にも優れており、より多くの産業分野での利用が期待されています。ナイロンはABSと同様で融解温度が高く、空気中の水分を吸収する性質があるため、乾燥した箱に入れておくなど、管理には細心の注意を払う必要があります。
ナイロンはABSやPLAよりも丈夫で耐薬品性に優れていますが、強度や剛性が低いため、実は製造業ではあまり使われていません。
しかし、近年、3Dプリント素材の進歩により、ナイロンに炭素繊維(カーボンファイバー)を織り交ぜ、ナイロンのデメリットを無くすような素材が出ております。
それが、Markforged社製の専用材料”Onyx”(オニキス)です。次に紹介するのは、”Filled nylon”と言われるものです。

フィルドナイロン – Filled nylon –


フィルドナイロンとは、ナイロンにガラス繊維や炭素繊維などの小さな粒子を混ぜたものの事を言います。フィルドナイロンはナイロンのメリットを維持しながら、強度や剛性を加えることが出来ます。Markforged社のOnyxフィラメントは、このような混合物の一例であり、素材の特性を向上させるために、ナイロンに刻んだ炭素繊維を組み合わせています。OnyxはABSの1.4倍の強度と剛性を持ち、さらにMarkforgedの独自技術である、長繊維ファイバーの連続積層により、より強度の高い3Dプリントパーツを造形する事が可能になり、3Dプリンタの可能性を大きく広げました。

PLA vs ABS vsナイロン

PLA/ABS/ナイロンは低価格で、印刷がしやすいことから、初心者向けの3Dプリンタ専用プラスチックとして最適です。しかし、実際に現場で使用出来る、治具や部品を作成しようと考えた時、そのプラスチックは最適ですか?
3Dプリンタの活用を次のステップに繋げる為に、Markforgedを試してみたいと思いませんか?
Markforgedで造形したパーツがどこまで通用するのか、弊社では、ベンチマーク等も実施しております。
気になる方は是非お問い合わせ下さい。



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