株式会社データ・デザイン Markforged|カーボン/金属対応3Dプリンタ

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コラム 2021.07.12 更新

3Dプリンタで実現できる最高強度

3Dプリンタで実現できる最高強度

Markforged(マークフォージド)社はインターンシップ生の受け入れをしており、最新の3Dプリント技術を学ぶ素晴らしい機会を提供しております。以前の夏季インターンシップでは、2人のインターンシップ生が入社しました。
彼らは非常に意欲的で、3Dプリンタの素材の限界に挑戦したいと考えておりました。Markforged社が提供するコンポジット3Dプリンタは炭素繊維(カーボンファイバー)で造形物を強化する事が可能です。その素材を使用してどれだけ重いものを持ち上げられるかを検証しました。
カーボンファイバーで造形物を強化出来るMarkforgedであれば、トラックでも持ち上げる事が出来ると考えておりました。
このプロジェクトは「10トンのセメントトラック」出典:Wikipedia
(https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mercedes-Benz_Axor_based_cement_mixer_truck.JPG)

を持ち上げることが最終目標として発足したプロジェクトです。

彼らが最初に設計したのは、下図のような一般的な鎖形状をベースにしたものでした。
このタイプの鎖は極めて一般的な形状であり、強度を保つ上で理にかなったものなので、設計の出発点としてはごく自然な流れでした。
彼らは、Onyx(オニキス)とカーボンファイバーを使用して、この鎖形状を造形する事にしました。強度試験を実施するInstron社(インストロン)の規格にサイズ調整され、引張試験を実施しました。

一般的な鎖が最初の設計にヒントを与えてくれました

ちなみに、余談ですが鎖の製造方法を以下のリンクから動画で見ることが出来ます。
https://www.businessinsider.com/how-metal-chains-are-made-2015-12

Maekforgedで造形した物を引張試験で約10トンの負荷をかけましたが、あまり良い結果は得られませんでした。Markforgedで造形されたものは、同心円状にカーボンファイバーを充填して作られているため、補強材であるカーボンファイバーが引っ張り方向の力にしか抵抗せず、鎖を伸ばすと鎖の側面がお互いに曲がってしまい、想定していたよりもずっと早く破損してしまいました。通常鎖は鉄で作られる為、カーボンファイバー製の鎖に比べて方向性や異方性が少ないため、同じような故障は起こりません。

青:カーボンファイバー  矢印方向の強度にしか強くありませんでした。

この問題に対処するため、中央に形状を追加し、その追加した部分にカーボンファイバーを充填しました。
最終的には、最初の試作よりも6層多いカーボンファイバーを使って側面の破損を防ぐように設計されました。

青:カーボンファイバー 中央に形状を追加し、カーボンファイバーの充填率を上げました。

下の動画は改良版の鎖で試験されたものです。

Instron社の引張試験機は最大で22500ポンド(約10205kg)までの負荷をかける事が出来ます。
試験結果としては22000ポンド付近で造形物が破壊され、約10トンの力に耐えることのできる造形物がMarkforgedで製作されました。
これらの試験結果は、目標である10トントラックをたった1本の鎖で持ち上げられることを証明しました。(実際は複数本の鎖を使用するかと思います。)

10トンの力に耐える事が出来ると、Markforged社製3Dプリンタの用途は一気に広がります。こういった部品をご自分で製作したいと思いませんか?

Markforgedについては画面上の【製品詳細】からご覧ください。



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