株式会社データ・デザイン Markforged|カーボン/金属対応3Dプリンタ

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AM技術による業務効率化

Siemens Energy 社

2021.08.17 更新

Artec Leo

Markforged社製3Dプリンタでサービス効率を向上

会社概要

Siemens Energy社(以下Siemens社)はSiemensグループの一つであり、エネルギー産業をメイン事業としております。
Siemens社は発電事業者、送電システム事業者、石油・ガス産業、その他のエネルギー産業向けにシステムだけでなく、
ハードウェアや従来のサービスも含めた包括的な販売サポートを提供しています。エネルギー事業をさらに拡大するために、Siemens社は最近、フロリダ州オーランドに「シーメンス・イノベーション・センター」を開設しました。この施設はロボット工学、RP(Rapid Prototyping)、スキャニング、デジタルツール、金属のAM(Additive Manufacturing)を導入し、設計と製造をユニークな組み合わせで提供する施設です。”シーメンス・イノベーション・センター” はSiemen社全体のエネルギー事業をサポートする目的で投資され、現在様々な問題解決に注力しています。

課題

Siemens社は、正確なサービスとメンテナンス業務で世界中のお客様をサポートしています。
一般的なサービスおよびメンテナンス作業は、現場、若しくはデジタルツールを使用して遠隔で行う事が出来ますが、より本格的な修理を行う場合には、タービンをSiemens社の修理施設に輸送しなければならない事があります。その結果、お客様は修理中にタービンを稼働させる事が出来なくなる上に、場合によっては計画停電をしなければならない事もあります。
Siemens社は、世界最高性能のコンプレッサー工場、発電所、製油所の多くをサポートしており、タービンを何週間も停止する事は好ましくないため、ダウンタイムを短縮できるシステムを常に模索しておりました。


Markforged社製3Dプリンタで造形された最初の丸ノコ(左図)と改訂版(右図)

ソリューション

Siemens社のエンジニアは、コストのかかるセンドバック形式の修理や、ダウンタイムを増やしてしまう今のメンテナンスシステムを改善しようとしていました。そこでMarkforged社製3Dプリンタを活用し、お役様から依頼を受けてから4週間以内に、丸ノコを設計・造形し、タービンのメンテナンスを実施しました。この3Dプリントされた丸ノコはタービンの輪郭にピッタリフィットしており、この丸ノコがうまく機能すれば、ガスタービンを修理施設に輸送する事なく、現場で簡単なメンテナンスを行う事が出来るようになり、数週間の時間を節約する事が可能になります。

彼らは当初、切削工具の試作を迅速に製造する為に、合計7台のX7を導入しました。Markforged社のインダストリアルシリーズ3Dプリンタを採用した理由は、現場の使用環境に耐える事の出来る強度を実現しながら、迅速な反復作業を簡単に行う事が出来ると見込んだからです。Markforged社独自の連続繊維造形は、強い衝撃に耐える事の出来る十分な強度と耐久性を実現する事が可能です。
X7で造形をした丸ノコは、Siemens社のエンジニア及び設計者を驚かせました。当初、この丸ノコは、ガスタービンとの適合性や機能性を試験する為の試作品として造形されましたが、試験を行っている間に、耐荷重と剛性の要件を超えた性能を発揮しました。「当初はフィット感を確認し、設計図通りにカッターが作動することだけを確認する予定でしたが、Carbon Fiberを使用した造形品は、実際に現場での使用に耐えうるだけの耐久性を持っている事が分かりました。」 とメカニカルエンジニアのTrent Almond氏は言います。
“シーメンス・イノベーション・センター”のディレクターであるClifford Hatcher氏も同じ意見です。「造形物の強度と品質を確認すると、実際の工具に使用出来ると感じました。従来、このような特注の丸ノコを製造する場合、設計から材料選定、CAMソフトウェアのプログラムを行い、 CNCマシンで高価な材料を削り出して、試作から製品化まで繰り返し作業を行うのに数ヶ月かけて行ってきました。」

実際にこの丸ノコを現場の作業者に利用してもらい、フィードバックを受けた後、”シーメンス・イノベーション・センター”のエンジニアは、設計をさらに良いものに改善しました。
新しく改良された丸ノコは、現在でもタービン部品を修理する為に現場で定期的に使用されており、大幅に検査工数を削減する事が出来るようになりました。Siemens社は、競争の激しいこの業界の最前線に立ちながら、より良いソリューションを提供しております。
「私たちは時間を節約していますし、AMを現場に持ち込むことで、業務をずっと楽にしています。」とHatcher氏は述べています。

今後の展望

シーメンス・イノベーション・センター”のエンジニアや設計者は、新しい課題に取り組む際には、まずMarkforgedを利用しています。
彼らは、製品のラインを強化するために、タービン用丸ノコのカスタム固定具や社内にあるロボット用のハンドなど、新しいアプリケーションを常に模索しています。このプリンタを使用することで、エンジニアはより革新的になる事ができ、Siemens社は製品設計に”フェイルファスト”を採用しています。
Siemens社は、カスタムパーツの作成にも Metal X を活用していますが、金属部品の納期短縮というニーズに対応するためにも一躍買っております。
「Markforged社製3Dプリンタは、当社にとってデジタル工場のような役割を果たしてくれます」とHatcher氏は言います。
「必要なツールがあればすぐにMarkforgedで造形する事が出来ます。」

社名:Siemens Energy
産業:エネルギー産業
アプリケーション:工具
所在地:アメリカ フロリダ
導入年:2016年
材料:Onyx、Carbon Fiber

※株式会社データ・デザインはMarkforged社の国内正規販売代理店です。



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