Form Studio 1 と Form 4 はどう違う?それぞれの個性と活かし方をわかりやすく解説!

Formlabs社が新たにリリースした光造形3Dプリンタ「Form Studio 1」。長寿命のプリントエンジンを搭載し、材料選択の自由度を高めた設計により、従来のエントリー向け光造形プリンタで課題となっていた複雑な運用や安定性への不安を解消した製品です。
一見するとForm 4の後継機や上位機種のように見えますが、Form Studio 1はForm 4の互換機や最新モデルという位置付けではありません。用途や導入目的に応じて、それぞれ異なる価値を提供する製品です。
本記事では、Form Studio 1とForm 4の違いや特長を比較しながら、それぞれがどのような用途に適しているのかをご紹介します。
■ 製品概要
■Form Studio 1
長寿命のプリントエンジンとオープンプラットフォームを兼ね備え、手頃な価格を実現した光造形3Dプリンタです。
レジンの取り扱いで作業場を汚さないクリーンな運用設計に加え、Alpha ResinとVOC Extractorを使用したUL GREENGUARD Gold認証も得ています。

■Form 4
30種類を超える豊富な機能性レジン(耐熱、高強度、生体適合性など)に対応し、圧倒的な造形速度と高い寸法精度を誇る光造形プリンタです。
単なる形状確認にとどまらず、厳密な機能テスト、治具の作成、さらには小ロット生産までマルチに対応できます。

■ プリンタの製品仕様
製品寸法や重量に大きな差はなく、どちらの3Dプリンタも卓上に設置できるコンパクトなサイズです。また、稼働音も小さいため、一般的なオフィス環境でも運用しやすい設計となっています。
両機種の大きな違いは、造形品質や速度に関わる内部構造にあります。特に光を照射するプリントエンジンの性能はForm 4の方が高く、高速かつ高精度な造形を実現します。一方、Form Studio 1はForm 4で培われた技術やノウハウを活かし、独自のLFD(Low Force Display)技術をさらに改良することで、Form 4に劣らない造形性能を実現しています。

■ 造形速度
どちらのプリンタも約40mm/hの高速造形に対応しており、一般的なサイズの造形品であれば1〜2時間程度で製作できます。
最高造形速度は、Form Studio 1が最大130mm/hと優れており、形状確認やコンセプトモデルなどの初期試作を短時間で完了できる点が特長です。一方、Form 4は機能性のあるレジン材料でも高い造形速度を維持しており、用途や材料を問わず安定した高速造形を実現できる点が強みです。
■ 対応材料
Form Studio 1は9種類の材料に対応しており、低臭気のAlphaレジンを使用することができます。Form 4は20種類を超える材料に対応しており、標準的なレジン材料だけでなく、PPやABSに近い物性を持つ材料、高耐熱材料、ゴム・シリコンライク材料などを1台で使用できます。
そのため、Form Studio 1は試作や設計検証を手軽に行いたいユーザーに適しており、Form 4は幅広い材料特性を活かした機能試験や最終用途部品の製作まで対応できる点が強みです。
■ 消耗品・アクセサリ
Form Studio 1とForm 4では、それぞれ専用の消耗品やアクセサリを使用するため、両製品間に互換性はありません。
一方、VOC Extractorは両製品で使用可能です。ただし、UL GREENGUARD Gold認証を取得しているのは、Form Studio 1とVOC Extractorを組み合わせて使用した場合のみとなります。
■ まとめ

Form Studio 1とForm 4は性能が似ている一方で、それぞれ異なる強みを持っています。Form Studio 1は試作やモデル製作用途に適しており、Form 4は機能試作や治具製作をはじめ、多様な用途に活用できます。また、Form Studio 1で光造形プリンタの運用環境を構築し、社内での活用ニーズを確認したうえで、用途の拡大に応じてForm 4やForm 4Lへのステップアップを検討できる点も魅力です。
従来の光造形プリンタは、他の造形方式と比較して高品質な造形が可能である一方、運用の複雑さや安定性の課題、故障の発生しやすさが導入の障壁となっていました。しかし、Form Studio 1とForm 4は、高速・高品質・高信頼性を兼ね備えることで、光造形技術をより身近なものにし、試作の内製化や製品開発サイクルの短縮を強力に支援します。

