株式会社データ・デザイン CloudNC|アドオンCAMアシストツール

NEWS & COLUMN お知らせ&コラム

コラム 2026.01.14 更新

CAM Assistとフィーチャーベース加工の違いとは?

CAM Assistとフィーチャーベース加工の違いとは?

2023年7月、CloudNCはCAM Assistをリリースしました。現在では多くの製造現場や加工技術者に利用されています。CNC加工のプログラミング時間を最大80%削減し、生産性向上に大きく貢献しています。

これは業界にとって大きな転換点となる技術ですが、まだその価値が十分に理解されているとは言えません。実際、CAM Assistを実際の動作で見たことがない方からは、「これまでのフィーチャーベース加工と何が違うのか?」と質問されることがよくあります。

結論から言えば、両者はまったくの別物です。CAM Assistは、いわばデスクトップ上にいる優秀なCNC加工技術者のような存在で、プログラミングから加工準備まで、あらゆる工程をスピーディーに進めてくれます。一方、フィーチャーベース加工は、対応できる範囲が比較的限られています。

これらの違いについてより詳しく見ていきましょう。


■ フィーチャーベース加工とは何か?

フィーチャーベース加工を簡単に言うと、CADモデルをもとに、穴・ポケット・フィレットといったワーク上の形状(フィーチャー)を自動的に認識・定義し、それぞれに対して自社工場で標準としている加工方法を割り当てていく製造手法です。

理論上は、こうした幾何形状のフィーチャーを識別することで、フィーチャーベース加工ソフトウェアは、それぞれに対応した工具経路や加工戦略を自動で生成できます。言い換えれば、さまざまなフィーチャーごとの「マクロ」を蓄積し、それらを組み合わせて加工を行うイメージです。

つまり、フィーチャーベース加工とは、
「この形状を見つけたら、必ずこのやり方で加工する」
というルールをあらかじめ機械に指示しておく仕組みだと言えるでしょう。

このアプローチ自体に問題があるわけではありません。同じ種類の部品を繰り返し製作する場合には特に有効で、ボタンひとつで、同じフィーチャーを持つ部品を、毎回同じ方法で加工できます。

ただし、デメリットもあります。まず、システムの立ち上げには非常に時間がかかります。すべてのフィーチャーに対して、どのように加工するかを自分で詳細に設定する必要があるため、立ち上げには数か月、成熟させるには数年かかることもあります。
さらに、この手法は単純な部品にしか向いていません。あらかじめ設定していない加工を求めると、うまく機能しないことがほとんどです。

そのため、柔軟性はほとんどありません。フィーチャーベース加工ができるのは、特定のフィーチャーを持つ部品を作ることだけです。そのため、受注生産の現場のように、加工する部品の種類や形状が毎回異なる場合にはあまり向いていません。

フィーチャーベース加工には限界があります。CAMプログラマーの判断をルールで置き換えようという考え方ですが、現実にはほぼ不可能です。あり得る形状のパターンは無数にあり、それぞれにルールを作ることは人間にはできませんし、加工マクロのライブラリを一通り揃えるだけでも何年もかかってしまいます。

さらに、そのライブラリが役立つのは自分たちが作る部品や使っている工具、設定した機械に限られます。加工者なら誰でも知っている通り、部品やフィーチャーには必ず例外があります。すべてをカバーしようとすると、何千ページものルールブックが必要になってしまうでしょう。

DMG森博士とテオ・サヴィル(CloudNC工場にて)


■ CAM Assist の違いとは?

CAM Assistは異なる仕組みをしています。フィーチャーベース加工が部品の特定のフィーチャーを認識して、その加工方法をマクロ化するのに対し、CAM Assistは部品全体をどう作るかを理解しているAIなのです。

CAM Assistはフィーチャーを認識して最適な加工方法を考えるのではなく、部品を構成するすべての要素を踏まえて、最適な工具経路や加工戦略を導き出します。CAM Assistは部品全体をひとつのまとまりとして理解しているからです。

CAM Assistの本質は、まるで熟練の加工技術者のような存在です。金属を削る物理や加工工程を理解しているので、技術者が下すような判断ができます。たとえば、工具と同じ直径の角に無理に工具を入れると振動(チャタリング)が起きることを知っており、そうならないように加工を調整します。

つまり、CAM Assistでは

  • マクロを自分で作る必要はありません。すでにやり方を知っていて、日々さらに賢くなっています

  • 100種類の工具ライブラリと100台の機械を与えても、すべての組み合わせで最適な結果を出せます

  • CAM Assistはすぐに動き始めます。作業の進め方を指示する必要はありません

デスクの上にいる技術者のように、このシステムは部品を作るたびに全体を完成させようと最善を尽くします。提案される設計は、そのまま使えることもあれば、工場や機械に合わせて少し手を加える必要があることもあります。最終的には、ワンクリックでどんな部品もまるごと作れるようになることを目指しています。

さらに、この「CAM Assist」は、これまで部品を加工したことがない人でも使いこなせるように作られています。どんな部品でも作るための戦略を提示してくれるので、学びながら作業を進められるのです。これは、特定のケースでしか使えない機能ベース加工とはまったく違います。機械に教え込まれたことだけをこなすのではなく、自分で考えながら学べるのが大きな特徴です。


フィーチャーベースの加工は限られた企業向けのソリューションですが、CAM Assistは柔軟性が高く、個人ユーザーから大規模生産ラインまで、あらゆる精密加工工場にとって大きな可能性をもたらします。

 

CONTACT 問い合わせ