蓄積した5軸加工ノウハウで高品質加工への挑戦
有限会社メガテックは同時5軸マシニングセンターを始めとする機械加工機を駆使し、二輪レースパーツ、H2ロケット用JIG・航空機用JIG、自動車パーツ、二輪パーツ等の設計・試作・制作・販売を一挙に手がけ、かつ性能・品質・コスト・スピードにおいて高い品質を維持しています。 2007年4月には本社を三重県亀山市に移転し、モノづくり環境を更に向上されています。マシニングセンターの加工利点をフル活用し、またCAD/CAMを用途によって使い分けることでお客様へ高品質な製品をいかに効率よく早く作るかをテーマに、新しい試みへのチャレンジを続ける駒月社長、技術部部長の藤田さんにお話を伺いました。
さっそくですが現在のAuto5の導入状況および導入効果についてお聞かせ下さい。

5軸加工のみの加工という条件に絞りますと、データデザインさんから導入したSURFCAM(CAM)での加工事例は多いのですが、Auto5は現在の時点ではまだ、実際の加工は行えていません。ですが、Auto5はハングしているような複雑な形状に対して、割り出しと5軸加工を組み合わせた使い方が可能になります。割り出し面は非常に簡単に作成ができますし、Auto5を使用すれば間単に同時5軸加工ができるようになります。
また、どの方向から加工しても基本的に全ての面干渉を認識しますし、各方向からの加工残りも自動的に認識してくれるため、オペレータにかかる負担が大幅に軽減できます。
割り出し加工の工程の削減、また、Auto5の突出した機能で工具長の短いもので3軸から5軸へ繋ぐ「スピードアップの5軸」というテーマに挑戦していきたいと考えています。今後は短い工具長で素材の深い部分まで加工できるようになりますので、提案の幅は広がりますし、結果的にも加工スピードの向上や切削面の精度向上、コストの削減にも繋げることが出来ます。
WorkNCの5軸も現在導入いただいていますが、どういった分野での活用が可能だと思われますか?

現在WorkNCというと金型というイメージあると思いますが、部品加工にも利用が可能ではないでかと考えています。そのためには、現在素材に干渉しているデータに対して、WorkNCの5軸で工具長の設定を行うことで、「こんなものも作ることが出来るのか」という実例を示す必要があります。
以前に行った事例ですが、素材に対して左右両面から加工を行いました。その際に左右から加工を行いますので、中心部分(左右からの加工の接点)が生じます。通常は左右からの加工を行ったことが判別出来ない位の精度に仕上げますが、敢えて中心部分に加工跡を少しだけ残すことにしました。
この提案は社長のものだったのですが、通常は精度を上げて加工の跡を消しますが、それでは完成品を見た時にどのような方法で加工を行ったかの判別が付きにくくなります。しかし、そこで発想を変えて加工の跡を視認可能なレベルで残せば加工の方法・技術の認識性が高まり、弊社の技術力アピールの材料の一つになると判断したためです。
「スピードアップの5軸」が業務へどのような変化をもたらすと思われますか?
これは去年のモーターショーに展示したダミーエンジンなのですが、溶接を行った部分や突起物のように素材に対して角度がついている部分を3軸の加工で行う場合、角度のある部分は長い工具長で削るため、ビビリや面当たりが発生する可能性も十分に考えられます。しかし、ビビリや面当たりを回避するために工具長を制限すると、パスは出ているのですが「工具長が足りない」と警告が出てしまいます。その点Auto5ですと工具自体に角度をつけて切削出来るようになります。工具長の短いもので角度をつけて高速で動かすことが出来れば、今までだと100mm必要だった工具長が70mmのものでも大丈夫になります。この30mmは工具寿命を考えると非常に大きな差になります。
また、1方向から見た面に対して3軸で加工を行うのに工具長を制限すると、多方面からのビューを使用してパスを出す必要がありますが、面によっては走査線、等高線がオーバーラップしてしまう部分もあるため、WorkNC内で編集する作業が発生します。Auto5を使用すれば3軸でパスを出し、出ない部分についてはAuto5でパスを出します。そうすると、割り出し面の削減、プログラムを編集する時間の短縮が可能で、ある1面に対して、多方面のビューを使用してパスを出していたものが1方向からの面のみで殆どの加工が終了しまいます。ただ、計算の時間はその分延びてしまうことが問題ではありますが、夜に計算をかけておいて、次の日に確認すればいい問題ですからね。総合的に見ると加工スピードのアップに繋がります。
2007年4月に新社屋へ移られていますが、どういった経緯だったのでしょうか。
第一にイメージの転換を行うためです。2輪をやっていく上では4輪と必ず比較されてしまい、2輪は4輪とは同じランクに見られない場合があります。弊社に対しての認識を、以前より行っている「オートバイマフラー事業の会社」、ではなく、「幅広く手がけている設計から加工まで一貫した事業を中の一つに、オートバイマフラー事業がある会社」、と変える狙いもあります。将来石油がなくなったときには、サーキットレースがガソリンでは無く電気駆動のエンジンに全て変わっている可能性も考えられます。第二に業務の環境をより良くすることで社員の業務へのモチベーションを向上させるためです。建物の3倍で広々とした敷地面積と、社員食堂には炬燵も設置して社員がゆったりとリラックスできる空間も用意しました。冷暖房完備に壁も断熱に変更しました。この部屋は暖房がついてないですけど、寒くないでしょう(2月取材時、外は雪)。また、移転に併せて5軸の加工機も導入しました。既存のイメージの転換を行い、常に高い品質を保って挑戦し続けるのはハードルが高いように感じられますが、苦労しても最初から高いレベルでスタートすれば、結果的には良い結果を生みだすことが出来ます。そのためにより魅力のある業務が行えるように精度に挑戦し続ける環境が整ったと思います。
最後に今後の展望についてお聞かせ下さい
鈴鹿でも2輪関係やそれ以外で5軸の機械が導入されています。
ですが導入の速度に対して、5軸加工のノウハウが追い付いていないのが現状です。どこでも加工ノウハウのニーズが強くあります。そんな状況で、せっかくWorkNCやSURFCAMで5軸の技術があるのに、自分たちが手を拱いていては面白くないですよね。まだまだ知名度の面では努力が必要ですが、データデザインさんと長くお付き合いさせていただく中で、社内の加工ノウハウは豊富に蓄積されていますし、5軸加工機などの最先端の技術も有していると自負しています。十分に市場ニーズに答える自信があるので、今後そういった事業へも挑戦していきたいと考えています。
また、社内の技術面では従来行ってきた「クランプ加工」「溶接したものの加工」、加えてWorkNCを利用した「スピードアップの5軸」にも力を入れて、事業の3本柱としていきたいと考えています。
本日はお忙しい中お時間いただき誠にありがとうございました。
有限会社メガテック 様
オートバイ&車のアフターメーカーマフラーの製作で培ったチタンを始めとする特殊素材溶接と5軸加工機を駆使した複雑加工とを融合し付加価値製品をいかに効率よく、またいかに早く作るかをテーマに製作を行っております。
【会社概要】
名称:有限会社メガテック
本社:〒519-0162 三重県亀山市住山町644-16
TEL:0595-84-4055
URL:http://www.megatech-japan.com
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